発足の経緯と設立目的

茨城県では、2008年がん患者の提案により がんピアサポート事業が

全国で2番目に 県のがん対策事業としてスタートしました。

 

がん患者の不安な気持ちがわかるのは 同じがん仲間。仲間として語らうことで、落ち込んでいる気持ちが だんだん落ち着いてきます。

落ち着いて自分のがんと向き合うこと。

それは県がめざすがんの参療の実現にも とても大切なことと思います。

 

ピアサポート窓口の相談では、県の養成講座をうけた がんピアサポーター(がん体験者)が、がん診療連携拠点病院に設けられたピアサポート窓口で二人一組になり、ひとりの相談者と30分以上ゆっくりお話しをしています。

 

当初は 2箇所でスタートしたピアサポート窓口も、現在 すべてのがん診療連携拠点病院に設けられています。

すでに誕生してから10年以上が経ちましたが、これまでいろいろな波を乗り越えてきました。

 

たとえば東日本大震災時や委託先の問題で存続の危機に面した時も、

各病院、県の関係者、そしてなにより現場のピアサポーターたち(ピアサポーター有志のメンバー)の熱意で乗り越えてきました。

 

それ以降、ピアサポーター有志という形で 茨城がん学会でのポスター発表、

県への研修会や養成講座への提言・協力、各イベントでのポスター参加などを行ない、PRなども積極的に行ってきました。

 

県のモデル事業の実施が2014年度で終了し、ピアサポート事業は大きな曲がり角を迎えました。

各拠点病院への事業にシフトし、ピアサポーター同志の横の交流・各相談窓口間の情報交換の機会が失われる状況になりました。

 

これまでの体験から、ピアサポートにはピアサポーター同志の交流がとても大切であるとわたしたちは感じています。

 

これを機会に、さらなるピアサポート事業の充実を図っていこうとする機運が醸成され、2017年6月「ピアサポートいばらき」を設立することとなりました。

 

ピアサポートいばらきでは、企画提案型がん対策推進事業の採択や茨城県看護協会の協力をえながら、広く県民を対象としたがんセミナー、ピアサポーターの情報交換会、ウィークエンドピアサポート相談などを開催しています。